奈良市パーソナルトレーニングスタジオのasukaトレーニングクラブです。
今日は腱板損傷からの競技復帰や日常生活についてです。
腱板とは肩の関節にあるインナーマッスルと言われる
関節を安定させる筋肉になります。
この肩関節に付着している筋に棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋という
4つの筋で腱板は構成されています。
とても小さな筋で自分で意図的に動かすのはなかなか簡単ではありません。
図1
肩の関節は図1のように、上腕骨と肩甲骨で構成されています。
肩の関節は普段から上腕などがぶらさがっているような状態になっている為に
とても不安定になります。
腱板を断裂する要因には
①直接的な刺激
②関節的な刺激
の2つが主な要因になります。
特に多いのはやはり直接的な要因です、転倒などや直接的に衝撃を肩に受けることによる
断裂です。
断裂すると2週間程度で痛みは少し軽減しますが
腱板自体はくっつくことがないだけに、その後長期的な可動をしない場合
可動域制限がおきます。これがさらに肩の機能を低下させ肩関節を脆弱にします。
肩は先ほども述べましたが、普段から負担がかかる部分です。
問題になるのは姿勢です。特に胸郭部分の、
胸椎、肋骨、胸椎、肩甲骨などの姿勢が不良な状態な方ほど、腱板が弱くなっています。
発症する年齢も40代~50代に多くみられます。
これはやはり腱板が弱くなっていく時期になります。
では、腱板断裂をした場合ですが
リハビリをどのように行うのか。
痛みがある程度なくなる2週間程度からはリハビリを開始することをお薦めします。
2カ月も安静にしていたなどの方もおられますが、長期に安静にすると痛みは少し軽減しますが
可動域が大きく制限されまた、筋力も低下する為に肩関節の拘縮をおこすことになります。
肩関節の拘縮が始まると痛みが更に増加し関節自体が動かくなる為に、自力ではどうにもならなく
なります。
まずは胸郭のトレーニングから始めましょう。
①胸郭トレーニング
写真①のように腰椎、肩甲骨をマットにしっかりとつけて逆に胸椎を伸展させていきます。
この時に肩甲骨がマットから浮いている方は肩関節が巻き込んでいる形になるのでしっかりと
胸を開けていきましょう。
次に肩関節のゼロポジショントレーニングです。
ゼロポジョションとは肩関節に一番べストな状態で維持する姿勢です。
②ゼロポジョション
写真②のようにゼロポジョションと言われる方関節外転100度程度で関節を維持します。
この角度での維持が一番、肩の関節への負担がないと言われています。
その為、この角度を保つことで断裂していなかった腱板の強化をはかります。
腱板断裂でのトレーニングでは、このゼロポジョショントレーニングを推奨します。
欧米ではこの姿位でのトレーニングを積極的に取り入れています。
チューブなどは動かし方がとても難しい為になかなか、腱板へのアプローチが難しくなります。
この胸椎などの胸郭トレーニングとゼロポジョショントレーニングを
おこなうことで腱板断裂からの競技復帰や日常生活での復帰が可能になります。
肩関節はどうしても普段の姿勢がポイントになります。
胸郭を鍛えて腱板断裂からの復帰を目指しましょう。
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トレーナー兼コーチ野島