ラグビー選手の前十字靭帯損傷は少なくありません。
特にFWよりもBKの選手に多い傾向になります。
しかし、多くの選手が断裂した後再建術にてその後3か月程度筋力トレーニングを行い
競技復帰に向かう選手も少なくありません。
しかし、これでは再断裂もありえます。
私は今までトレーナーとして前十字靭帯との闘いとのトレーナー活動ともいえます。
現場でも3回自分の目の前で断裂した経験があり、
断裂した選手は今まで30例以上みてきました。
その中で実際に再断裂する可能性は60%程度になります。
かなり高い確率で再断裂になります。
そうでない選手は競技を断念しているか、徹底的に治したかにわかれます。
しかし、治すには筋力でのリハビリではないのです。
前十字靭帯断裂の予防に筋トレでは効果が少ない!!
よく前十字靭帯損傷の選手は筋トレしたら治る、もう断裂しないと
思い、そういう要望がほとんどです。
筋トレをして前十字靭帯損傷を今後予防したい。
しかし、断裂した選手で筋肉がSWで100kgあげれる選手も多くいました。
デッドリフトも100kg以上と。筋力はあるのです。
では何故、断裂するのかを解明しないと真の意味でのリハビリとは言えません。
私も以前は12年前は筋力をつけるリハビリを現に行っていました。
しかし、それでは実際にはなかなか思うような競技でのパフォーマンスや
痛みが再発することがあり、なかなか前十字靭帯で思うような成果が出せない時期が
ありました。
その後、トレーニング理論や身体の解剖的な解明の論文などの発表により
どのような動作で断裂するかが解明されています。
これは筋力が強くでも強くなくてもせん断する力が前十字靭帯に加わることで断裂します。
この大きな原因が股関節の可動性と足関節の可動性が
問題になります。
ラグビー選手では大腿部の筋力は他の競技の選手よりも発達している選手は少なくありません。
しかし、それでもなお断裂するのは、それだけ股関節の使い方に大きな問題点があります。
この部分を改善しないことには前十字靭帯との闘いは続くのです。
私も股関節の動作方法にいきあたるまで数年を要しました。
しかし、この股関節の使い方は動物を参考にしました。
動物では股関節周りの筋力はとても発達しています。
またサルやゴリラなどの人間に近い動物でも手をついて
歩いています。
この手をつくには股関節を主導で動かしているのです。
①ゴリラの歩行風景
写真①のように股関節はかなりしっかりとヒンジがかかっています。
このようは姿勢をまずとれないことには、競技中のラグビーでは
膝への負担を軽減することは出来ません。
②股関節中心のステップん動作
先ほどのようなゴリラのような歩行をトレーニングすることはとても重要です。
③写真ベア歩行
写真③のようなベア歩行を行うことで、股関節中心でのトレーニングを
行うことでまずは股関節でステップ動作などを行う動作改善が重要なのです。
この動作を正しく習得するには段階があります。
先ほどのゴリラのような四つん這いトレーニングが有効です。
2足歩行でしか基本前十字靭帯断裂はありません。
正しく股関節を使う動物には膝の靭帯損傷はほとんどないのです。
股関節を使うことでストップ動作をスムーズに行えます。
ラグビーでの靭帯損傷は、このストップ動作が不十分で逆方向に
膝に体重をかけることで断裂するのです。
再発予防のリハビリでは、いかに動作を改善し股関節主導での動きにするかが
鍵です。
全ての動作、スクラム、モール、ジャッカル、タックル、ステップ、ランどれもが
股関節中心で動くこと求めらえます。
我流で筋トレをする選手も少なくありませんが、それは危険です。
筋トレで前十字靭帯自体を強くすることは不可能です。
まして断裂した後は更に、靭帯自体が脆弱になっている為に強化することは
不可能といっても過言ではありません。
前十字靭帯は膝の靭帯で唯一、保存的な治療では改善できないと言われ
手術しかつなぐ方向がないのが現状です。
だからこそ、動作を改善して根本的な要因を治すことが重要になります。
私も、この動作改善方法で数多くの前十字靭帯の選手を競技復帰に
導くことが出来ました。
是非、動作を改善することが一番の予防リハビリといえるでしょう。
前十字靭帯からの競技復帰でお悩みの方気軽にお問い合わせください。
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トレーナー兼コーチ 野島