スポーツ障害を考える、 野球肘を改善するトレーニング方法。

野球肘は野球を行っている選手だけに発症するものではありません。

野球選手では速い球を投げようとして起きやすいですが、違う競技でも

同じような動作フォームが多く同じように速く打つ、投げるような競技でも

発症します。

野球肘はテニス、ハンドボール、バレーボール、バトミントン、ラクロス

など腕を使う競技では起きやすいといえます。

 

野球肘は総称であり、肘の内側側副靭帯、上腕骨内側上顆剥離、内側上顆障害などのことを言います。

肘の内側部は外旋と内旋と言われる動作が繰り返されることでおきます。

特に肘の外旋と言われる動作が強く行うことで肘の内側が過度に伸張されて伸ばされます。

その結果として内旋する際に大きな衝撃が加わり靭帯や軟膏部分、骨を損傷します。

 

①②投球動作での肘の位置

本来は写真①②のような肩の位置に肘が来るのが望ましいです。

この写真では肘を使うという意識はありません。

ではどの部分を意識するのか、肩と胸椎部分です。

 

写真①②でもおわかりのように、肘が肩と同じラインにあります。

しかし、これが肩よりも低い位置に肘があると肘にかかる外旋と言われる

外側にねじられる角度が強まります。

この状態で投げる、打つ動作を行うことで肘に内側に痛みを発症することになります。

 

③テニスとバレーボールでの腕の振り

 

写真③では様々な競技での腕の振りです。

わかりますように、肘の位置が肩のラインと同じ所あたりにあります。

角度が傾斜していますが基本的には肩と同じ位置あたりにあります。

 

これはどの競技でも打つ、投げる動作フォームは同じです。

又写真①②③で共通する部分で肩と胸の回旋があることです。

この回旋が行われることで肘への負担が軽減します。

胸を回旋することで、肩の回旋をしやすくなります。

 

④⑤ 肩の回内動作

 

写真④⑤では肩の回内動作の写真です。肩の回旋する角度は同じです。

肩が内に入り親指が下方向を向いています。

これにより肘、腕ではなく肩の回旋でボールを打つ、投げることが出来るのです。

肘の内側部の痛みはこのような胸の回旋と肩の回内動作が出来ないことで

起きるといってもいいと思います。

野球でもテニス、バレーボール、ハンドボールでもいわゆる手投げ、手打ちフォームに

なると肘への負担は大きくなります。

 

又、肘の痛みだけでなく、フォーム自体が安定しない為に

競技でのパフォーマンスにも影響すると思われます。

 

トレーニング方法のご紹介としましては

トレーニングの紹介写真 ターキッシュゲットアップ

 

上記写真では肘を伸ばした状態で胸の回旋能力をつかって起き上がるトレーニングです。

胸の回旋を正常に行うトレーニングとして非常に効果があり、

様々な競技でリハビリとしてや負荷を持つことで基礎的なトレーニングとしても

使われています。

 

肩と胸のトレーニング

上記写真では肩の回内を行うトレーニングです。

この時も肩単体ではなく、胸椎とセットで行うことを意識することで

肩の内側に捻る動作がよりわかりやすくなります。

 

野球肘は決して野球だけでなく、テニス、ゴルフ、ハンドボール、バトミントンなど

ボールを打つ、投げるような動作競技では起きやすいと言われています。

肘の内側が1カ月以上も痛みが引かないケースでも野球肘になっている可能性があります。

 

無理をすると更に悪化しフォームも崩れパフォーマンスに大きな影響を及ぼします。

痛みが続いている場合は一旦競技を中止するのではなく、フォームを見直して

修正することで競技を休まなくても治すことは出来ます。

 

当クラブでは競技を出来るだけ続けれる範囲で怪我を治すことをモットーにしています。

それはほとんどの原因が動作を改善することで治るからです。

これはアメリカでも同じことをおこなっているそうです。

 

怪我をするから全て休むのではなく、動作を改善しながら出来る部分の練習を

行うことで、競技から完全に離れずに怪我を治すことが選手のモチベーションを

落とさないことにも繋がります。

 

怪我はつらいですが、練習や試合に出られない事はメンタル的にもっとつらいことだと思います。

動作を改善するば痛みは治ります。

 

野球肘、肘の痛みでお悩みの親御様、選手の方気軽にお問い合わせください。

asuka-sports.com

asuka-shinkyu@lapis.plala.or.jp

トレーナー兼コーチ 野島

 

 

この記事を書いた人

野島 竜一

あすか鍼灸整骨院/asukaトレーニングクラブ院長兼代表

1971年奈良生まれ、 トレーナー スポーツ外傷専門の治療家/体幹トレーニング専門のフィジカルトレーナー。アスリートから一般の方までに体幹トレーニングにより体が健康になる素晴らしさをブログで発信。

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