奈良市ジュニアアスリート専門ジムのasukaトレーニングクラブ。
今日は膝の靭帯損傷についての予防とトレーニング方法についてです。
膝のリハビリについて現在全国から様々なお問い合わせがあります。
膝は基本前十字、後十字、側副靭帯(左右)、膝蓋靭帯の5つから大きくは構成されています。
この中でもっとも損傷部位で再発が多く、リハビリが難しいのが前十字になります。
他の靭帯損傷は基本保存的な治療やリハビリで問題なく競技復帰出来ます。
しかし、前十字だけは基本手術適応が最も多く選択され保存的な治療は
専門のトレーナーのもとでリハビリを行わないと競技復帰は難しい外傷になります。
膝の前十字靭帯は関節内の靭帯の為血行に乏しく、周囲の組織からの修復があまり期待出来ません。
その為予防と再発には正しい動作を覚えることが最優先になります。
膝の靭帯を損傷する原因としてラグビーでは多くが
ステップです。
特に最近では様々なステップが動画などでも紹介されています。
様々なステップにチャレンジするのは全然いいと思います。しかし、そのステップを行う為の
身体づくりをしっかりと行う必要性があります。
特に、股関節と胸椎の連動動作がステップには必要になります。
ステップ動作では上半身の回旋と股関節の回旋が行われ、体重移動をすることでステップ動作になります。
①ステップ動作
ステップは基本的には軸脚で地面を押して反対方向に移動します。その時上半身の回旋と
軸脚の股関節の回旋の力を使い反対方向に移動します。
その為この上半身の回旋と股関節の回旋を連動して出来ることがステップで怪我をしない
条件になります。まやステップの際にはスピードにブレーキをかける為、股関節のヒンジと言われる動作で
ブレーキをかけます。このブレーキと方向転換に必要な回旋が出来てこそステップ動作を行えるのです。
しかし、正しい身体の使い方を覚えたうえでのステップ練習と身体の使い方をわからないまま
ステップを行うのでは、怪我のリスクが大きく違います。特に膝でブレーキをかける、膝で方向転換しようと
することが膝の靭帯損傷になるのです。
①コモドドラゴントレーニング
写真①では股関節の内旋、外旋と胸椎の回旋を同時に行うトレーニングです。
別名コモドドラゴンと言われています。
大学ラグビー部や海外の選手でもこのトレーニングをおこなっている選手は少なくありません。
この状態で前方に10歩くらい進みます、股関節の使い方がとてもわかりやすいメニューと言えます。
②ブレーキをかけるトレーニング
写真②ではブレーキをかけるトレーニング風景、股関節を出来るだけ進行方向とは逆に引き
地面を押してとまる練習です。この股関節を後方に引く動作こそヒンジ動作になります。
この時身体は前方にあまり移動しないように股関節を後方に引くことが大切になります。
このヒンジで止まるイメージをつけましょう。
このヒンジと方向転換での股関節と胸椎の連動が出来てこそステップ動作をラグビーで行うことが
出来るのです。簡単に覚えたステップは怪我のリスクをあげます、月日を重ねてまずステップを可能にする身体づくりを
行いそこからステップの練習に入りましょう。
それが膝の怪我を未然に防ぎまた強烈なステップにつながると思います。
怪我をしにくい身体づくりをお薦めします。
コーチ兼トレーナー野島