今日の投稿は、肩関節のリハビリトレーニングについてです。
肩関節は、亜脱臼、脱臼のスポーツ障害が多い関節です。
特に、ジュニア期では投げる動作や転倒などで脱臼することは少なくありません。
しかし、肩関節は習慣性の怪我になることが少なくありません。
その大きな原因は肩関節は地面からの外力をほとんど受けない関節です。
その為に、普段から腕が浮いている状態で肩についていることで、肩への外からの力がかかりやすく
一度脱臼した関節は関節自体が弱く、そのまま放置すると何回でも脱臼することになります。
肩のリハビリトレーニングをとても重要です。
肩は腱板と言われるインナーマッスル群が関節を安定させています。
このインナーマッスル群は筋トレを自分で行うにはなかなか簡単ではありません。
インナーマッスルは自分で動かそうとすればするほど、アウターの筋が始動してしまい、
結果インナーマッスルは強化出来ません。よくあるチューブでのトレーニングはほとんどが
アウターの筋が働くことが分かっており欧米ではほとんどチューブでのリハビリでは行いません。
では、どのように、怪我からの回復、予防をしていくのか。
まずは姿勢です。肩を脱臼などするのは、普段から肩関節が回内しているケースが少なくありません。
肩が回内していることで、肩が大きく前方に飛び出ている選手を多くみます。
大きく回内することはボールを投げる時、地面に打つときなどに関節を支える腱板が
バランスよく支えていないことになります。
本来あるべき所に関節が無い為に、腱板の4つの筋が安定せずに支えあっているのです。
まずは、この姿勢を正しくするためにも胸椎、胸郭の可動性と強度をあげることをお薦めします。
①肩関節の強化トレーニング
写真①では両手で地面をつき足をあげるトレーニングをしております。
一見誰でも出来そうに見えますが、肩関節でしっかりと安定させることで
肩を強化出来ます。このポジションこそゼロポジションと言われるポジションになります。
ゼロポジションとか肩甲骨と上腕骨がもっとも回旋を受けにくいポジションのことをいいます。
筋緊張のバランスが保たれているので関節を安定させる腱板を強化するには
ベストな体勢となります。
②③④ 肩のゼロポジショントレーニング
写真②③④では肩関節のゼロポジションを行うトレーニングです。
肩甲骨と上腕骨をゾロポジションで寝た状態から立位まで同じ腕の位置を保ちながら
行います。ターキッシュゲットアップと言われるトレーニングです、本来は重りをもって行います。
なかなか腱板が安定しない間は腕が下がりますが、安定すると同じ姿勢を維持したまま
寝た状態から立ったり、立った状態から寝たり出来るようになります。
肩の関節を不安定にすることで、肩の腱板が強化されていきます。
肩の脱臼や亜脱臼はその後のリハビリの強化で肩を強くすることが出来ます。
肩はもともとが不安定なため、放置すると治ったように見えますが
現実はかなり脆弱になっています。その後競技で怪我を再発する可能性が高くなります。
リハビリトレーニングで強化して競技復帰しましょう。
asuka-sport.com
asuka-shinkyu@lapis.plala.or.jp
トレーナー兼コーチ 野島