お子さまの身体の柔軟性、関節可動域を向上することは、怪我予防と疲労回復につながります。

今日は、子供さんの身体の柔軟性と可動域を向上させ、正常にすることについて

です。

関節で特に重要になるのが胸椎、股関節部分。

この関節は大きく8の字を書くような動作を行うことが出来ます。

胸椎、股関節が硬いと、その反動は腰、膝に負担を増すことになります。

これはお子さまにとっては非常に重要です。

競技をしているお子さまでは競技力向上や怪我予防に。

 

胸椎と股関節の驚くべきパワーとは。

 

胸椎と股関節は驚くような動きと力を持ち合わせています。

この関節の柔軟性と可動性が競技に大きく影響するといっても過言ではありません。

まずは胸椎からお話していきたいと思います。

胸椎は身体の胸の部分にある関節です。

この関節の可動性は非常に大きく特に伸ばす、捩じる動きに適しています。

ではどのような部分で使われているのでしょうか。

 

①スイングでの胸椎の回旋

 

写真①は野球でのスイングの動作です。

このスイング動作は胸椎で回旋しています。

よく、腰で振るといいますが、現実には胸椎部分で回旋しています。

②キック動作

写真②ではキック動作です。

このキック動作でも胸椎の回旋を使ってボールを脚で蹴っています。

競技において胸椎を中心に行っているのです。胸椎の可動性で

キック力に大きな差が出る事になります。

 

この胸椎の回旋が正常な範囲で可動性が無いと、その代償として

行う所が腰椎になります。

この腰椎で行うと腰椎は曲げる能力はありますが回旋は左右で6度くらいと

言われています。胸椎は45~60度と言われています。

 

腰を無理に回旋することは腰椎ヘルニアなどを引き起こす原因になりかねません。

 

胸椎を回旋するトレーニングとしてお薦めしているのが振り子運動です。

③振り子運動

写真③のようにデンデン太鼓の振り子運動が胸椎を回旋する練習になります。

軸を使って腕を回旋していく方法です。

④ 振り子運動

写真④のように腰は回旋させずに胸椎部分を回旋していきます。

コツは出来るだけ力を抜くことです。力を抜くことで胸椎の回旋を促すことが出来ます。

この振り子運動を段々スピードをあげて行うことで走る時の腕の振りになっていきます。

 

胸椎の可動性や柔軟性が正常になることは競技の動作の初めをスムーズに行うことが出来ます。

例えば、動きだしのスピード、ジャンプ、キック動作、投球動作などに全て通じることになります。

 

股関節の可動性向上で身体の疲労を早期回復

股関節は身体のほぼ中心部分にありもっとも大きな関節と言えます。

股関節が硬い、可動性がないと膝での代償と腰への代償が重なり怪我が多く、

また疲労を回復する能力が減少します。

 

下半身は競技スポーツにおいてはどの競技でも動きがあるため

疲れがたまると脚が止まると言われています。

脚を動かす始動部分に重要になるのが、股関節に付着している

筋肉群です。

 

この筋がうまく動かないと実際に前方に進むことが難しくなります。

股関節には曲げる、伸ばす、回旋すると全ての運動動作がそれも大きな可動性を

有しています。

 

⑤ 股関節優位な走り方

 

股関節が正しい可動域で動くことで太ももは高くあがり

前方に進む推進力になります。

この推進力は競技スポーツにおいてとても重要なことになります。

前に進むことが出来ないと大きな力のロスになり

疲労度が大きくなります。

 

また、股関節の硬さは臀部、太腿の後ろ、内側の内転筋群が

正しく収縮しない為に、疲労物質がたまり疲れが取れにくくなり

肉離れなどのケガを誘発する恐れがあります。

 

疲労回復にストレッチを各分野で推奨されるのは、

ストレッチで筋の収縮する能力こそが筋肉の疲労を軽減することに

繋がる為だと言われています。

 

股関節には内旋という動きがあります。

⑥剣道での内旋動作からの面

 

写真⑥でも見られますように膝が内側に向いて面打ちをしています。

これは膝が内方に向く股関節の内旋と言われる運動を

行うことで、素早く動くことが出来るのです。

股関節が内旋するとその後、着地の時に大きな力を地面に伝えることが出来ます。

⑦ サッカーでの内旋動作

写真⑦はサッカーですがやはり同じような膝の動きがあります。

これは股関節の内旋といわれる運動です。

 

股関節が硬く可動域が狭いとこのような動作が出来ずに素早いスタートなどを

行うことが難しくなります。

 

胸椎と股関節には運動の大きな要素が沢山含まれています。

この関節を柔軟に又、可動域を広げることは競技でのパフォーマンス向上や

怪我の予防にも大きく繋がると思います。

⑧⑨ 股関節内旋運動 (内側から回して伸ばしていきます)

 

写真のように股関節四つん這いから正しく回旋する動作をトレーニングです。

 

是非、股関節の柔軟性と可動域を正しい範囲で使えることをお薦めします。

怪我予防と疲労回復に大きく繋がることになります。

 

 

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トレーナー兼コーチ 野島

 

 

 

 

この記事を書いた人

野島 竜一

あすか鍼灸整骨院/asukaトレーニングクラブ院長兼代表

1971年奈良生まれ、 トレーナー スポーツ外傷専門の治療家/体幹トレーニング専門のフィジカルトレーナー。アスリートから一般の方までに体幹トレーニングにより体が健康になる素晴らしさをブログで発信。