奈良市 アスリート専門のトレーニングジムのasukaトレーニングクラブ。
今日はフィギュアスケート選手に必要な上半身の筋トレについてです。
私自身はフィギュアスケートでの筋トレは重さではなく質
速度だと考えています。これは全ての競技に共通することですが
競技によって行う筋力トレーニングの方法や鍛えるボリュームは違ってきます。
例えばコンタクト系の柔道、ラグビー、サッカーなどはやはりフィジカル面で
ある程度重量系のトレーニングを行ない、身体を大きくする必要があります。
しかし、水泳フィギュアスケートなどの競技ではそこまで身体の筋線維を大きくすると
逆に関節の可動性自体に影響が出ると泳ぎやスケートのパフォーマンスに影響する可能性があります。
筋トレは最近では多くの競技選手がおこなっています。しかし、様々な情報が錯そうし間違った情報を
取り入れるケースも多く競技に影響を及ぼし、最悪のケースでは怪我に発生することもあるのです。
筋トレは行う方法を間違えると諸刃の件とも言えます。
しかし、筋トレにはそれだけのパフォーマンスアップには不可欠なことも事実です。
ではどのように行うを整理していきましょう。
まずは、今回はフィギュアスケート選手についてですが
ジャンプ&回転という高度な動作を行う場合、当然下半身の殿筋や大腿部後面などの筋力は
必要です。しかし、これはあくまでもスピード系の特に瞬発的な能力の筋力になります。
又今日のテーマである上半身のトレーニングは必ずジャンプ特に3回転系のジャンプ以上では
必要になります。
ジャンプを跳ぶ時に多くの方は下半身で跳ぶというイメージですが
実際は上半身の力が大きく作用しているのです。これは他のジャンプ系の競技でも
大きく上半身の腕を振ることで上方に跳んでいるのがわかります。特に胸椎部分の伸展能力です。
①バレーボールでの胸椎の伸展
写真①はバレーボールでのジャンプ動作です。胸椎部分が伸展し反っているのがわかります。
この胸椎が伸展することで空中での滞空時間が延びるのです。
これはバスケットボールや走り高跳びなどの競技でも同じことが言えます。
その為、フィギュアスケート選手でも筋トレとくに胸椎部分の強化は必要といえます。
ではどんなトレーニングを行なうことが必要になるのか
私のお薦めは懸垂です。懸垂は昔からあるトレーニングですが様々な競技選手が今なお最強のトレーニングと
言われています。これは懸垂を10回行うには
①肩甲骨の動作が正常に作動
②広背筋、僧帽筋下部、多裂筋などの背筋系と姿勢維持筋をフル活動できる。
③胸椎の伸展能力、肩関節の強度の強さ
などがあげられ懸垂を毎日10回×3セット行うだけでも
背部の筋肉をナチュラルに強化できます。
フィギュア選手では先ほども述べましたが大きな筋肉は必要なく、
しなやかで速く動ける筋肉が必要があります。その為懸垂トレーニングがもっとも
最適と思います。また中学生でも高校生でも行えるために最適といえます。
② 懸垂 ③懸垂
懸垂では出来るだけ、回数ではなく正確に行うことをお薦めします。
最低でも自分の顎がバーにくっつく程度まではあがってきましょう。
目標は中学生で5回×3セット
高校生7回~10回×3セットは毎日でもトレーニングしてもいいと思います。
懸垂で胸椎の伸展能力が向上することでより3回転以上のジャンプも際に空中であがる滞空時間と
垂直方向にあがる能力が向上します。
懸垂であれば、大きな筋というよりも細くでしなりのある速い動きに適応できる筋をつくることができると思います。
是非、フィギュアスケートのジャンプ能力向上の為にも懸垂をお薦めします。
トレーナー兼コーチ野島