奈良市アスリート専門ジムのasukaトレーニングジム。
今日は怪我からの競技復帰トレーニングについて。
膝は様々な競技で起こる怪我の中でも多い傷害です。
特に前十字靭帯断裂、半月板損傷、内側側副靭帯断裂、後十字靭帯断裂など。
それ以外にもジャンパー膝、オスグッドなどが膝のスポーツ傷害であります。
しかし、全ての膝の傷害に共通するのは、動作のエラーからおこるものが多いということです。
膝以外でもそうなのですが、怪我をする過程で多くは普段の生活の動作が多くあげられます。
特に小学生~中学生では普段の生活動作に多くのエラーがあります。
高校生以上になると可動域や使う筋肉が違っていたりすることが含まれます。
今日は高校生以上での膝の傷害についての予防方法と競技復帰に向けてのトレーニングについてになります。
高校生ではほとんどの選手が筋トレをおこなっています。
大学・社会人の選手も含めて筋トレを現在ではかなりの頻度でおこなっています。
週2~3日行う選手もいれば週5回程度行う選手もいます。
これは競技の特性などがあり、週何回がいいとかはありませんが、問題はその筋トレが
身体の正しい動作でおこなえているかどうかにあります。
特に膝はとくに選手生命を脅かすこともあるので、筋トレの在り方はとても重要です。
膝関節はまず構造的に曲げる・伸ばすという運動がメインになります。
この運動以外は基本ほとんど出来ません。
またブレーキをかけたり力をためたりすることも出来ません。
この関節を普段から主動している選手は膝への負担が日常的に多くなります。
膝の周辺の筋力をよくつける選手もいますが、膝の怪我にはほとんど関係ありません。
膝周辺の筋力を強化しても膝の動作にかかる負担を支える機能がないために
あまり効果的なトレーニングとは言えません。
膝の怪我を予防するには、まず膝ではなく、股関節周辺の筋・体幹の筋・背筋・
足首周辺の筋を強化することをお薦めします。
まず股関節。足首は地面からの衝撃を吸収する関節です。またブレーキ動作や力をためることができる
関節になります。この関節を鍛えることが膝を守ることに繋がります。
①ブレーキ動作
写真①では今切り返し動作をおこなっています。このとき
①ブレーキの動作
②切り返しの為の力をためる
この2つの動作が必要になります。
これを膝で行うことは出来ません。先ほども述べましたが膝には①②の機能がないのです。
これを膝で行うと膝はいつまでも前方に飛び出し、無理な体勢で膝をねじることになります。
これが何回、何十回も行うことで少しづつ靭帯が損傷していくのです。
そしれある日切れることになります。
その為、まず股関節を鍛える、足関節を鍛えましょう。
筋トレではランジやスクワットでもいいのですが、この関節にしっかりとブレーキをかける、
力をためるトレーニングを行ないます。
②③股関節・足関節トレーニング
写真②③では先ほどと同じような①の姿勢から股関節を使い身体を入れ替えます。しかし、ウォーターバックを
もち負荷をかけて行います。水は揺れる為にしっかりと股関節で動かさないと身体が揺れて思うように股関節の内旋動作で
切り返しが出来ません。
慣れてくると10kg・20kgのウォーターバックで行ないます。更に股関節の動きそのものの可動性と
筋力が要求されます。
これは競技で起こりえる動作をおこなっています。
サッカー・バスケットボール・ラグビー・ハンドボールなどでは切り返す動作が
とても多く試合中あります。これに対応するには何点かのポイントがあります。
①股関節の内旋、外旋の可動性、股関節の伸展、屈曲の可動性
②足首も周辺の筋力強化
が必要になります。
特に股関節の動きが制限があったり股関節を曲げる動作=ヒンジ動作が出来ないと
スピードを止めることや力をためることが出来にくくなります。
④ブルガリアンスクワット
①②にとても関連性の高いトレーニングが④のブルガリアンスクワットになります。
片足で地面を支えて股関節の動作を正しく出来ないと高重量でのこのトレーニングで片足で支えることが
出来なくなるのです。
このような股関節と足首へのフォーカスをしっかり行うことが大切です。
あとは体幹の強化です。
特に多裂筋・腹横筋と言われる深層筋の強化を行うことでより速く切り返しの伝令を身体に
出すことが出来ます。
深層筋が弱いと股関節などの筋への伝達がうまく出来なくなり結果膝主導になりやすくなります。
このことを踏まえて筋トレを行うことをお薦めします。
トレーニングを行なうことはいいことです、しかし、意図を把握することと動作の見直しを
行なうことができると怪我のリスクを大きく変化します。
膝の怪我からの競技復帰で御悩みの方。ご相談ください。
トレーナー兼コーチ野島