今日の投稿はアスリートの筋トレ方法についてです。
特に高校生のトレーニングについてです。
最近では、高校生の間でも筋トレはどの競技でも必須になっております。
高校でもほとんどの学校でバーベルなどの筋トレ器具が揃っているのが現状です。
しかし、残念ながらうまく筋トレを行えている選手はごくわずかで、
ほとんどの学生が我流で筋トレを行っています。しかし、本来は高校生などは
正しいトレーニング方法で筋トレを行わないと、逆に筋トレで怪我をしたり
関節が硬くなりパフォーマンスに逆効果のケースが少なくありません。
私が以前担当したハンドボールの選手は全国レベルの選手でありながら
高校1年生の時に筋トレを行い、それが原因で肩、股関節の可動域が狭くなり
怪我につながり、3カ月程競技を出来ない状態が続きました。当クラブに来られて時には
身体が硬く、スクワット動作をほとんどできない状態でした。
筋トレを間違った方法で週4回もしていたようでその結果、関節の可動性が狭くなり
競技を行うことで怪我が多く、パフォーマンスも低下したそうです。
その後、2年間当クラブで筋トレや身体の使い方をいちから覚えて頂き、
高校3年生の時には春の選抜、インターハイ、国体全てに出場し怪我もなく
全国3位までいくことが出来ました。
高校生にとって筋トレは正しいフォームと方法が重要になります。
まず、筋トレでは正しいフォームを習得しましょう。
重量にこだわるのは、ある程度筋トレでのフォームを習得してからに
なります。筋トレでは正常な関節可動域を使う方法が必要です。
関節可動域を狭くして行う筋トレに大きな効果はありません。
下半身系では、スクワット系やデッドリフト系を行いますが
基本は両足から始め片足でのメニューも導入していきます。
その時重要になるのは足裏と腹部(体幹)です。実際に重量を持ち上げる時には
身体のどの部分から力を発揮しているかを覚えておく必要があります。
例えばスクワットでは、臀部、太もも、背筋などを使ってトレーニングを行いますが
その部分をイメージしていると重量があがると、フォームが崩れることになります。
これは身体の神経伝達を行う部分の源ではないからです。伝達を各四肢に出すのは
脊椎部分です。この脊椎部分を囲む体幹部分がうまくコントロール出来ないと
筋トレでも競技パフォーマンスでも自分をコントロール出来ません。ですからよく
速く移動したり、速く反応するのは運動神経といいますが、正確には運動をつかさどる
神経伝達をうまく機能出来ているかどうかになります。
機能させるには、体幹部分で自分の四肢を筋トレの時からコントロールすることを
覚えましょう。
足裏は多くの感覚器が存在し、足裏の感覚が鋭くなることで、各関節を安定させることが
出来ます、逆に足裏の感覚が乏しいと膝、股関節の連動性は乏しくなり筋トレでも競技パフォーマンスでも
うまく身体を使えることが出来なくなります。
足裏を意識することは非常に重要になります。
筋トレではまず、どのメニューでも体幹部分から力を発揮させましょう。
次に重要になるのが可動域の確保です。関節の可動域を筋トレの間に導入します。
例えば、上半身でベンチプレス→ロー→可動域ストレッチ→ベンチプレス→ロー可動域ストレッチと
いった形で。
筋トレは回数を重ねると筋線維が硬くなろうとします。しかし、硬くなると可動域が低下し
どうしても狭い範囲で筋トレを行うようになります。それでは競技では生きてきません。
ですのである程度の一定のメニューの間に可動域ストレッチを導入します。
①②可動域ストレッチ
写真①②では胸椎部分の可動域ストレッチを行っています。
このようなストレッチを導入することで関節の可動域を確保をしつつ
筋トレを行います。これが筋線維が硬くならないことが、筋トレでの疲労を軽減させ
可動域レベルを維持することで競技でもパフォーマンス向上に繋がります。
競技では様々なシチュエーションがありそれに適応できる必要があります。
その為出来るだけ正常な関節可動域内で筋トレを行うことが実際の競技で力を
発揮することが出来ます。逆に狭い範囲での筋トレは、競技では向かず怪我に繋がります。
競技では日常生活では使わない関節可動域をもとめられることもあります。
是非、高校生のアスリートには正しい筋トレを習得してほしいです。
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トレーナー兼コーチ 野島