今日は、バランス感覚を伴う競技のトレーニングについてです。
スノボーやスケボーは現在オリンピック種目であり非常に注目を浴びています。
その中でもスケボーやスノボーは非常にバランス感覚を伴う競技と言えます。
横向きに近い形でボードにのり自分の体重移動でスピードをあげたり、
減速しています。
しかし、転倒や怪我も多いスポーツでもあります。
スノボーではアルペン系では非常に速いスピードをエッジでコントロールして
動いていきます。
その為、膝や足首の怪我も多い競技と言えます。
怪我の予防にもなり、また競技力を向上させる為の体幹を強化しましょう。
バランス感覚、怪我の予防に体幹を強化しよう!!
体幹とは股関節~肩関節までのことを言います。
しかし、実際には体幹をトレーニングするということは、
この体幹部に存在するインナーマッスルを強化する広い意味あいを言います。
①腹部の腹圧
②背部インナーマッスル
③胸椎の伸展、回旋能力
④殿筋のドライブ運動
の4つを行うことが体幹トレーニングを考えております。
特に、この①②について今日はお話していきたいと思います。
何故体幹トレーニングを行うことで競技力や怪我の予防に繋がるのか。
それは、もともと脚や手を動かすには、お腹のインナーマッスルからの伝達で
行っています。また、お腹の腹圧が弱いとどのようになるか。
それは、呼吸筋の中でとても重要な腹横筋の活動と骨盤底筋、横隔膜が
うまく作動しなくなります。
図1お腹のインナーマッスル群
このお腹の3つの筋は体幹部分をつかさどる筋ても言えます。
実際に、この筋が活動的でないと地面を押す、身体の脊柱を支えるということが
不安定になります。
子供の小さいときは0~3歳くらいの間は子供は大人のような筋肉を持ち合わせていません。
筋線維は使って負荷がかかって強化されます。
しかし、上記の写真のように自分の力で脊柱を安定化させ
座ってみたり、ハイハイをして動いていきます。
この時に使われているのが、このインナーマッスル群なのです。
これは誰もが持ち合わせている力なのです。
この筋は本来、呼吸筋と言われ正しい呼吸をすることでどんどん強化していきます。
赤ちゃんは呼吸をしてインナーマッスルを強化しているのです、
最初はあおむけでしか動けない間にこの筋を強化しているのです。
そして少しづつ、このインナーマッスルが強化されて、座る、ハイハイ、つかまり立ち、
歩行へとつながっていくのです。
ですので0歳の間だけでなく、3歳、4歳、5歳でも本来はハイハイ動作を普段から行うことは
体幹強化に繋がるのです。
この時期の体幹がその後の脊柱への障害にもつながると言われています。
あまり早期から歩行を進めることで、脊柱を支える筋が弱いので、将来
小学生高学年、中学生、高校生で腰の障害になることも少なくないと
言われています。
競技でも同じことが言えるのです。
しかし、これは何歳からでも再教育出来るのです。実際に60代の選手でも
行っても効果があります。
腹部のインナーマッスルは呼吸筋の為に、正しい呼吸を使いトレーニングを
行うことで強くなり脊柱を安定化させます。この脊柱が安定になることで
神経の伝達がスムーズに行い、自分の思うような動きに繋がるのです。
ハンマー投げの室伏選手やサッカーの日本代表選手もこのような腹部のインナーマッスルトレーニング
していることは有名なお話です。
また、背筋に付着している多裂筋は脊柱に付着している小さな筋です。
この筋肉もまたインナーマッスルで脊柱を支え姿勢を維持する筋肉です。
この筋は特に胸腰椎移行部付近、胸椎12番~腰椎1,2番付近が硬くなる傾向があり、
この周辺が硬いことで背中を自然な形で維持できなくなります。
例えがスケボーなどで大きな回転を行ったりする際には、
アウターマッスルに力がかかります。しかし、その際にインナーマッスルが先に動き
脊柱群を安定な状態にしないと自分のアウターマッスルの力や重力に身体がついてこれなく
なり脊柱は不安定になります。
そうすること本来、着地するべき部分ではない部分で着地したり身体のバランスが崩れたまま
着地することに繋がるのです。
これが日本トップクラスの選手の場合、競技のタイムロスやパフォーマンスの動きに影響するのです。
また、この状態で競技を行うことは必然的に怪我のリスクを高めることになります。
では、どんな体幹トレーニングが必要になるか。
いくつかご紹介していきたいと思います。
①~② 腹圧でのローリング運動
写真①では、腕、脚をあげた状態で横方向に回旋していきます。
だいたい3回転程度。それを左右に繰り返して行います。
腕、手、脚、膝が使えないので自分のお腹の圧を高めないと回旋することが
出来ません。
このトレーニングは小さい子供さんほど出来ます。
中学生や高校生になるとなかなかできない選手もいます。
お腹のインナーマッスルが抜けると回旋する際に手をついてしまったりします。
③~④不安定な要素での体幹トレーニング
写真③~④はbossと言われる不安定な柔らかいドーム型の
ボードで腕立てから、肘立ちの姿勢にもっていきます。
この時に腹圧が抜けて脊柱が不安定になると腰が下がったり、
手を付く際にうまくつけなくなります。
お腹の圧を高めて脊柱を支える多裂筋などを強化します。
⑤ bossを使った着地動作
写真⑤ではbossに踏み込んで着地する練習です。この時も
胸から押すイメージで行います。慣れてくると後ろの脚を挙げてとまるトレーニングを
行います。
不安定な要素で行うには、やって頂くとわかりますが、末端の脚で押そうとしても
ぐらぐらしてうまく着地することが出来ません。
これは、先ほどもいいましたが、脊柱を支える筋より先にアウターの筋が
動いている為にうまく着地して止まることが出来なくなります。
これがスケボーやスノボーでも同じことが言えます。
自分の思うようなスタイルで出来ていない場合、脊柱が不安定になり
自分の動きにエラーが出ているのです。
これを修復するのは練習も必要ですが、体幹部を強化することで改善で可能になります。
是非、バランス感覚を自分の思うように行う為にもインナーマッスルを強化しましょう!!
スケボー、スノボー、スキー、スケート競技で競技レベル向上などでお悩みの親御様、
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トレーナー兼コーチ 野島