
奈良市ジュニアアスリート専門ジムのasukatトレーニングクラブ。
今日はジュニアアスリートで当クラブで最も多い選手の一つのフィギュアスケート。
ダブルアクセルについてです。
フィギュアスケートでは6級が一つの壁になります。この6級をクリアすることが一つの目標になります。
しかし、この6級でもっとも難関の課題がダブルアクセルになります。
何故ダブルアクセルが難しいのか。これは
①前向きに跳ぶ唯一のジャンプ
②回転に伴う腕の振りが全く異なる
この2点が大きくあげられます。
その為ダブルアクセルでなかなかうまくいかず6級を断念する選手も多く、その結果
5級では全中、インターハイなどの全国区の大会には出場することが出来ないのです。
ではこの6級の難関のダブルアクセルを跳ぶために必要な動作とは。
まず6級合格には
①腕の高速スイングが必要
②右脚で上方にあがる力
③空中で右脚を速く伸展する
④着氷で左脚を速く抜く
この4つをクリアすることで誰でもダブルアクセルをクリアすることになります。
今迄多くの6級合格者を輩出しております。
①②胸椎の回旋トレーニング
胸椎の回旋を伴うトレーニングではまず写真①②のように肘を高くあげて自分の頭部を周るように
動かします。この動きでは下半身を固定して胸郭部分だけを動かしていきます。
胸郭にある肋骨や肩甲骨が硬いとどうしてもフィギュアスケートでは回旋するときのとても不利になります。
肩甲骨や肋骨がしっかりと動くように胸椎の回旋動作をおこないましょう。
③股関節ヒンジ動作
次にジャンプでは特にアクセルでは股関節にしっかりと体重をのせてヒンジ動作を行うことが大切になります。
このヒンジ動作が出来ないとジャンプするときに氷を強く押すことが出来ません。その為
写真③のようなピラティスリフォーマーマシーンでの股関節のヒンジを行うトレーニングが有効的になります。
写真では両足ですが片足でのトレーニングも有効になります。
④股関節ヒンジ片足トレーニング
写真④では片足でヒンジを行うトレーニングをしております。このとき重要になるのは頭から骨盤までの姿勢です。
背中が丸くならないようにしないと股関節に体重をのせることが出来ません。
これがジャンプのときにもヒンジが出来ない選手は脊椎の動きが安定していないことが多いのです。
④⑤ジャンプでの上半身の使い方
アクセルでは上半身の高速なスイングが不可欠です。なぜ速く動かすことが必要か速く動かさないと
股関節のヒンジ動作に時間がかかるからになります。
走るのもそうですが、股関節を速く動かす為には体幹の強さと上半身の高速なスイングが必要になるのです。
この上半身のスイングが出来てこそ、股関節を速くヒンジ動作にもっていきジャンプを跳べる所に到達します。
写真⑤での右膝を出来るだけ左方向に向け跳ぶことでよりダブルアクセルを回旋するポイントになります。
この一連の動作を分解してトレーニングすることでダブルアクセルに近づけることになるのです。
ダブルアクセルをいきなりシングルアクセルの延長線上で行うとほとんど跳ぶことが出来ないのは
シングルではそれほどジャンプを跳ぶスキルがなくても1回転跳べるジャンプ力があるとほとんど
練習をしているだけで跳べます。しかし、ダブルからは下半身ではなく上半身の使い方をしっかり練習しないと
脚の脚力だけではなかなか到達するのが難しいのが現状です。
是非、ダブルアクセル成功する為にも正しい身体の使い方を覚えることをお薦めします。
トレーナー兼コーチ野島