今日から多くの学校で冬休みになります。
本日から連続でフィギュアスケートのジャンプについての特集です。
2日連続の投稿になります。
当クラブは全国、海外からフィギュアスケートのトレーニング依頼があります。
小学生1年生~大人の方まで
初級のお子様から全日本クラスの選手まで。
フィギュアスケートのジャンプにはある程度の跳ぶマニュアルがあり
その動作を理解することでほとんどのお子様がジャンプを成功することになります。
しかし、トレーニング依頼を受けた時は、ほとんどの選手の方が
ジャンプの跳び方でとても悩んでおられ特にダブルアクセルが一つの課題になっています。
しかし、ジャンプを跳んでも跳んでも正しい身体の使い方を理解していないと
シングルジャンプ以外は基本いずれ跳ぶのが難しくなります。
シングルジャンプはほとんどの選手がとべます。回転速度、回転数が少ないため
軸がぶれる度合いが少ないため、跳び方が多少ぶれていても問題なくとべます。
ただダブル、トリプル、ダブルアクセルはそういう訳にはいきません。回転が2回転、3回転、
2回転半などは軸が少しでもぶれると跳んでも着氷で失敗します。
それが沢山のジャンプの種類を跳んでいる間に軸がブレていき最終的には
なかなか昇級できない状態になります。
ジャンプを跳ぶ回数も必要ですが、現代スポーツでは正しい身体の使い方で理論的に
跳ばないと天性的な能力で跳べる方だけの競技になります。
しかし、最近ではダブルアクセル、トリプルアクセルを多くの選手が跳んでいるのは
そういうジャンプの理論が明確になってきているからだと思います。
当クラブでもジャンプの正しい跳ぶドリルを行い成功に導きます。
今日はジャンプに必要なドリルをご紹介していきます。
ジャンプには多くの種類があります。
トウループ
サルコウ
ループ
フリップ
アクセル
とトウループが一番難易度は低いと言われていますが
これも跳ぶ選手によります。
アクセルは一番難易度が高いのは明確です。それはこのジャンプだけ前向きにスケーティングして
跳ぶからです。
しかし、他のジャンプは基本後方から跳ぶ形もジャンプになります。
この前方で跳ぶアクセルが難しいのはスピードがある中、前に跳ぶことでどうしても
速度を落としてしまい上ではなく前に跳んでしまい成功する確率が下がります。
後方からは速度をコントロールしやすく
跳ぶ時に後方に体重をのせることでしっかり速度を減速して跳ぶことが可能になります。
フィギュアスケートではもう3つ重要なことがあります。
一つは回転軸
二つ目が股関節のヒンジ動作
三つ目が上半身の動き
この3つが揃うことでほとんどのジャンプを成功に導くことになります。
軸回転を安定させることは特に空中での安定感が増します。
ジャンプで多くの選手は跳ぶ時に右側に少し傾斜したり。左側に傾斜しています。
この少しの傾斜でもフィギュアスケートでは着氷で失敗につながります。
跳ぶ瞬間は身体は出来るだけ真っすぐになり左右前後に傾斜しない方がいいのです。
軸が少しでもづれると空中では修正することは難しくなります。
①②アクセルのイメージジャンプの跳ぶ瞬間の姿勢
身体を真っすぐに立てるには股関節を伸展することが大切になります。その為
あまり大きな前傾角度でジャンプの姿勢に入ると股関節を伸展するのに時間がかかり
結果空中で股関節が伸展出来ないまま跳ぶことになります。
この股関節伸展の練習は常に行うことでどのジャンプでも使うことが可能になります。
次に股関節の伸展、屈曲のトレーニング。
⓷着氷時の股関節の使い方
フィギュアスケートではジャンプするのと同じくらい着氷の動作も重要です。
写真③では着氷の際に左脚が後方に移動しています。
この動作を抜き脚といいますが股関節を正しい位置でヒンジ動作を行うことで
反対側の脚を時間をかけて後方に移動することになります。
しかし、この右股関節の屈曲動作が不十分であると左脚は前方に残り
結果エッジがひっかかったり踵が着いたりして着氷が上手くいかないケースが少なくありません。
これは股関節を速く後方に引くことで反対側の脚も同時に後方に移動できるように身体の仕組みになっています。
その為片足での股関節を速く引く動作をトレーニングする必要があります。
④⑤片足で支えジャンプして後方に脚を移動させるトレーニング風景
写真④⑤では右脚で支えて左脚を右膝上方において置きジャンプしたと同時に右股関節を屈曲して左脚を
後方に移動させます。
このようなトレーニングを行う上で股関節を一旦完全に伸展してその後素早く屈曲するトレーニングを
行い様々な回転ジャンプの着氷に備えます。
このようにフィギュアスケートでのジャンプを行う上では基礎的な身体のメカニズムを理解して
段階的にトレーニングすることで2回転、ダブルアクセル、3回転ジャンプを成功することになります。
明日はこの後上半身の使い方とアクセルの成功方法のメカニズムをお届けします。
コーチ兼トレーナー野島