テニスでの手首の痛みを改善するリハビリトレーニングとは。

テニスで手首を痛める選手は少なくありません。

手首を背屈、底屈、撓屈、尺屈など手首を曲げた状態でのスイングは基本的には

手首への負担を増加させ、痛みの原因となります。

ひと昔前は手首を捻るような打ち方を教える指導者もいましたが、手首は

小さな筋や腱で出来ています。非常に繊細な部分なだけに

大きな動作というより、細かい感覚をつかさどる部分と言えます。

過度に負担をかける動作は手首への傷害となります。

 

手首を痛める大きな原因は手打ちと言われる手に頼るフォームです。

股関節や胸椎、肩関節でのフォームではなく、手の腕力で打とうとすることが

大きな原因です。特にジャンプをして打つ動作などや、スピンをかけようとして

手首を酷使するプレイヤーにも多くみられます。

 

テニスではフォアもバックも基本手首を固定した状態で打つことをお薦めします、

また身体から肘が大きく離れて打つフォームは腕への負担を増加させます。

例えば、1kgの重りを肘を曲げてもってみてください。大きな負担にはなりませんし、

腕への重さは感じません。しかし、肘を伸ばして1kgをもってみてください。

5秒もすれば腕への負担で持ち上げることに限界を感じます。

これは、自分の重心から四肢が大きく離れることで、重心位置が変動する為に

体幹部分への意識を保つことが難しくなるのです。

これは様々な競技でもいきてくることです。

 

テニスでは、この肘が離れて打つことは速い速度のショットをすることで

手首への10kg以上の重さを感じることになります。

これでは手首を痛め、最悪は怪我で当分の間競技を中断することになります。

よくジュニアのテニスプレイヤーで多いのはテニスのクラブで週6回も練習を

している小学生が少なくありません。1日3時間以上も。

では、それで本当に中学、高校で活躍しているかといいますと、

ほとんど皆無に近い状態です。

私も多くのジュニア時代のテニスプレイヤーをみてきましたが、小学生で週6回も練習は

オーバーワークです。中学生も同じです。高校生レベルの話です。

 

多くのジュニア選手が練習を多くすることでテニスが上達するとお思いです。

しかし、それは一時だけで中学生に入るころには怪我だらけで、結局は

高校生になるころには県大会でも上位に入ることすらできないのが現状です。

これは特に個人競技に多くみられる現象です。

 

多く練習することと、上達することは=ではないのです。

現代社会では、身体の正しい使い方を出来る子供さんはほとんどいません。

身体の動作が誤って競技を長時間行うことは、怪我をあえて行う方向性に

導くことになります。

 

小学生時代は練習は週2~3日で十分です。

中学生も週3~4日行えば十分です、海外選手はそれほど多くの時間を

子供の時から行いません。

身体は成長の過程で覚えるべきことを習得することが重要です。

小学生時代はまずは関節の正しい使い方を覚えることが重要です。その時はすぐに結果が出ないかも

しれませんが怪我をまずは大きく予防できます。

この怪我を予防することで正しい身体の使い方を習得していく過程を小学生時代は過ごすことが

その後の競技人生を大きく左右するといっても過言ではありません。

 

手首も同じことです。フォアハンドでは肘を身体から離さず、胸椎と肩の回旋で

正しく打つことが出来れば自然と手首の痛みは消えます。長期間サポーターをつけること自体

子供の頃では問題です。

①②胸椎トレーニング

 

写真①②は実際にテニスプレイヤーに処方するトレーニングです。

胸椎を正しく行うことで、手首への負担を大きく軽減させます。

 

テニスで本当に高校時代に全国大会を3年連続出場した当クラブの選手は、

週6回も練習はしていません。自分の身体の使い方に時間を費やし自分の

身体の状態をいち早く察知して練習を切り上げることをしていました。

 

過度な練習を小学生時代から行うことは怪我のリスクを必ず増やすことになります。

もし週6回練習するなら、身体のメンテナンスを必ず出来るトレーナーのアドバイスを

求めることをお薦めします。

 

asuka-sports.com

asuka-shinkyu@lapis.plala.or.jp

トレーナー兼コーチ テニス専門トレーナー野島

 

 

この記事を書いた人

野島 竜一

あすか鍼灸整骨院/asukaトレーニングクラブ院長兼代表

1971年奈良生まれ、 トレーナー スポーツ外傷専門の治療家/体幹トレーニング専門のフィジカルトレーナー。アスリートから一般の方までに体幹トレーニングにより体が健康になる素晴らしさをブログで発信。

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