奈良市 アスリート専門ジム/ 小学生・中学生のラグビー選手に必要なスピードトレーニングとは。今後スピード時代に突入!!

昨日日本代表は残念ながらアルゼンチンにラグビーワールドカップでは

負けてしまいました。

 

いい試合でしたが、私が感じるのは速度の問題。

ランのスピード、パスのスピード、ブレイクダウンのスピード。

ここでどうしてもアルゼンチンが~5mの速度が速い。

ここの差が課題であると思います。

最近ラグビーだけではなく、サッカーのワールドカップでもバスケットのワールドカップでも

フィジカル全盛時代からフィジカル+スピードとくにアジリティ能力が必要な時代になってきています。

 

大きい選手の突進を止めるにも速く切れのあるタックルにはアジリティ能力が必要です。

いくら大きくても速度が遅くゆっくりのタックルでは相手を完全に止めれない。

それではゲインを突破され、前進されてしまい、結果タックルにいく人数が

相手一人に対して2~3人必要になります。これでは後半のフィットネスを維持するのは

難しい。

根本的なスピードの時代に入った感じがします。

サッカーでも同じことが言えます。ドリブルが上手く、パスが上手いでも足が普通では

世界では通用しにくい状況になります。速度のある選手、それも0~5mを速く動ける

選手これが何十回と行うことでより相手に圧力をかけることになります。

 

今後はそういう時代にラグビーは突入していく気が私個人は感じます。

世界的にスピードトレーニングは更に進化していくと思われます。

 

そこで中学生、小学生も今後、アジリティ能力、特に瞬間的なスピード向上は

不可欠になると思われます。

 

速く走るには、とても重要なことがあります。

それは、姿勢をただしい位置に維持する能力と地面から反発をもらうスキルです。

これが重なることでスピードある選手を育成することが出来ます。

現にバスケットボールでは、フィジカルトレーナーが走る為のトレーニングを専門で

指導していた時期もあると聞きました。

 

小学生や中学生ではまず0~5mの速度アップです。

ここの部分が速いことはボールへの対応やハンドリングスキルにも大きく影響します。

 

速く走る為には、特に0~5mの速度をあげるには、才能というよりも

それに特化した練習を行う必要があります。

特にラグビーの場合は様々な要素を含む為に

タックルにいくときも、ランの時も、ボールを持つ時も

すべて同じ姿勢でのスタートではありません。

その為、体勢を崩れない姿勢を維持する関節を強化することが大切です。

 

姿勢を維持する為に

小学生、中学生ではまず股関節の内旋動作と胸椎の伸展動作を

練習しましょう。

股関節の内旋動作が硬い、動きが悪いと地面を押すときに股関節が外旋してしまい

正確に地面を押すことが出来ません。そうすると100の力が50や60になり

50~40の力をロスすることになります。

 

①②股関節内旋動作

①②の内旋動作がスムーズに出来ないと実際に走る時に股関節が開いていては

地面を押すことが難しくなります。特にラグビーのようなボールをもらう動作がある場合、

しっかりとハンドリングすることにもこの内旋動作は大きく影響します。

 

③股関節内旋トレーニング   ④股関節内旋トレーニング

写真③④はごく一例ですが、しっかりと股関節を内旋することでウォーターバックなどを

もっても安定して方向を転換することが出来ます。

これが走るときに大きな影響を与えます。

⑤走る時の股関節の動き

地面を押すときに股関節が内旋していくことで地面を押すときに

大きな力特に内転筋、臀筋などを使うことが出来ます。

しかし、この内旋動作が出来ないと地面を押す時に安定しないまま走ることになります。

写真⑤は今から地面を押す瞬間ですが、股関節が内旋しているのがわかります。

また内旋することでステップ動作などをこれにつけ加えた場合もとてもキレ味のいい

ステップを行うことになります。

 

次に胸椎です。ここもとても重要です。胸椎は身体をどのような姿勢で走るかにとても直結してきます。

⑥胸椎を意識した姿勢     ⑦低い走りだし姿勢

ラグビーではその場面において姿勢も変化します。

その中で走るときにどのような体勢からでも胸椎が丸くならない意識が必要です。

胸椎はもともと丸い関節です。その為、伸展する能力に長けています。しかし、この伸展が出来ない場合

胸椎が丸くなるとその反動で腰は反ります。腰がそるとお腹、背筋がゆるみ地面を押す

力の100が20~30くらいに減少し結果地面を押す力が減少します。

また猫背姿勢になると骨盤も後方に移動する為、脚が前に出ません。いわゆるかくような膝の動きになり

0~5mではほとんど前に進むことが出来ません。

その為、⑥⑦のような低い姿勢からでの走りだしにも対応するにはこの胸椎をしっかりと

トレーニングすることをお薦めします。

 

⑧⑨胸椎で地面を押すトレーニング

 

⑧⑨では胸椎で地面を押すイメージのトレーニングです。

このトレーニングでは肘の位置に注意してほしいです。肘を出来るだけ上方にあげる意識でも

肩甲骨はあげない。このイメージで地面をスプリットの状態で押すととても押しやすい感覚があります。

 

この2つのことをジュニア世代からイメージしてほしいです。

大学生からでは、もっとジュニアの時代から本当は身体の使い方などに

取り組むことで高校、大学などで更に筋力がつくともっと地面をどのように押すかの

感覚にプラス筋力で押すことが出来ます。

 

現在、なかなか筋力だけで走る選手が多く、その部分をもっとジュニア世代から行うことで

今後ラグビーでももっとスピードスターと言われる選手層を増やす原動力になるのでは

ないかと思います。

 

トレーナー兼コーチ野島

 

この記事を書いた人

野島 竜一

あすか鍼灸整骨院/asukaトレーニングクラブ院長兼代表

1971年奈良生まれ、 トレーナー スポーツ外傷専門の治療家/体幹トレーニング専門のフィジカルトレーナー。アスリートから一般の方までに体幹トレーニングにより体が健康になる素晴らしさをブログで発信。

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